サワダ建築事務所
Sawada Architects&Engineers
建築施工図教室
実践施工図を習得したい方を募集します。
建築施工図とは?
建築施工図の工程表
建築s施工図の種類
仮設計画図
コンクリート躯体図
杭伏せ図
地下躯体図
基礎伏せ図
床伏せ図
各階見上げ図
屋根伏せ図
階段躯体図
仕上げ図
平面詳細図
タイル割付け図
天井伏せ図
その他
外構図
コンクリート躯体図の実際
タイル割付図の実際
実践施工図通信講座










建築施工図とは?
建物は、設計図に基づいて建てられる。しかし大規模建築において設計図段階では解決出来ていない意匠・構造・設備の調整・訂正。実施メーカー・サブコン(サッシ等の協力業者)決定による詳細納まりの設計調整。又、サブコンの材料発注・製作・加工・取り付け工事との工程調整も必要。そこで、それらを解決し、実際の施工に必要な情報を盛り込んだ詳細な図面を設計図とは別に、現場工程に合わせて作成する。この図面が施工図である。又、広義的には施工をする為の仮設足場等の仮設計画図や掘削等の施工計画図も施工図の範中と言える。そして、大規模の工事はすべてこの施工図に基づいて行われる。
平成26年、大手不動産三菱地所販売予定の高級マンションが、関電工の設備工事の構造に関わる欠陥工事を、ネットにより告発され発覚。施工元請けスーパーゼネコン鹿島は解体建て替える事となった。建て替えには3年かかるとの事である。.
これは不十分な設計、工程を無視した決定と変更によるもの、情報伝達の不備、遅延。
施主・・設計・施工が各利益の観点から決定が遅れる事が根本にあり、どの現場でも大なり小なり起こり得ている事である。
アネハ耐震偽装事件以来強化された欠陥工事防止の為の対策は根本的な欠陥工事を防止する事が出来ない事を証明している。
又、工事会社の大手ブランド信用力に信頼性が無い事も証明している。
此の現状をふまえ、施工図の工程の作成と之を確実に実施する事が、今回の様な欠陥工事を防止する重要な手段である。この事は、とりもなおさず建築界の根本的な欠陥を改善することでもある。

建築施工図の工程表

現場では施工工程表が作製されます。その施工工程表に基づいて、施工日から協力業者の加工・取り付け工程(材料発注・製作加工・取り付け施工・完了)を考慮し、施工図の工程となります。例えばコンクリート躯体図の場合、先ず材料発注までに、型枠大工・鉄筋工に大体の図面が必要です。大体というのは、材料発注に必要な要素が盛り込まれているという事です。次に型枠加工となりますが、この時点では、詳細もフィックスしていなければなりません。このフィックスというのは、現場管理者(施工図担当者・工事担当者・現場副所長・現場所長)、そして設計監理者(意匠、構造、設備担当者・監理責任者)lが施工図を確認し、承認印を図面に押し印する事です。ところが実際の現場では、施工図担当者は、現場では副所長・又は同等クラスの者が担当する場合が多い。というのは施工図の納まりによって、施工単価・施工日数が左右されるのをチェックする必要があり、それが出来る役職という事です。また設計では、設計監理の担当者が押す場合が多いです。つまり、実際の施工の図面としては、施工図担当者印・現場副所長印・設計監理担当者印の三者の印のみが押されている場合が多い。施工工程表にはサブコン(協力業者)の必要工程日数に、少なくとも、この三者の図面作成及びチェック確認日数を加えて作製します。

建築施工図
建築施工図と一言に言っても、その目的や工事種別ごとに、実にさまざまな種類がある。

■構造施工図
・杭伏せ図
・基礎コンクリート図(躯体図)
・各階コンクリート図(躯体図)

■意匠施工図
・平面詳細図
・展開図
・天井割り付け図
・タイル割り付け図

■製作図(サブコン)
・鋼製建具図
・金物図
・木製建具図
・.木造作図
・EV図
・石割り付け図

■仮設・施工計画図
・総合仮設計画図
・山留め計画図
・足場計画図
・鉄骨建方計画図
・・・等ですが実際の現場では、現場担当者が作製するのが一般的。

コンクリート躯体図
■杭伏せ図
杭伏せ図は、敷地形状と杭の位置(杭芯)及び、杭番号、杭種、杭天端レベル、杭長を示す図面。
杭には主に、PC杭と場所打ち杭がある。また、地下階がある場合や、ベタ基礎といって建物の基礎部分全体を掘り下げて、杭を使わない場合もある。
PC杭は工場で造られ、現場に搬入して打ち込む。細い径で、柱1本に対して複数本の杭を使用する。
杭天端レベルは基礎底版と杭頭との納まり(例えば基礎底レベル+100が杭天端レベル等)を構造設計より確認し決定すること。特にEVピットや湧水ピット・排水ピット・設備等のピット関連。又基礎接続の地中梁のデップス(梁成)が大きく基礎底より下がっている事も設計図では多々有り、そんな場合は地中梁成を小さくして鉄筋を多くしても応力として満足しない場合が多く、基礎底を下げて地中梁を納める形となりますので、当然杭天端レベルも設計より変更しなければなりません。基礎の施工図と併行して杭の施工図の作業を進めるのが一般的ですが、PC杭や場所打ち杭の鉄筋加工は現場での杭施工の前に図面がl必要となりますので、基礎作図作業が間に合わずに、部分的なチェックで杭工事が着工される事も有ります。
杭施工は地中障害等で平面的誤差が出る場合が多い。誤差が大きい場合は、構造設計者と打ち合わせをし、基礎底版を大きくする等して変更対応します。又地中障害で杭が高止まりする場合も有ります。杭が支持地盤まで到達していないという事です。こんな場合も構造設計者と打ち合わせをし対応しなければなりません。


場所打ち杭は現場で穴を掘り、(配筋し)コンクリートを流し込んで、杭を造る。大きな径で、柱1本に対して杭も1本。

■地下躯体図
地下の躯体の施工をする前には、SMWやアースアンカー工法等、周辺の山止め工事があります。
山止めを施工し、掘削をした後、杭頭処理、捨てコン、スミ出しの順となります。
主なコンテンツとして、2重壁(内壁CBorALC用基礎立ち上がり・排水)、2重床ピット(通水口・通気口・人通口・排水ピット)、後施工の簡易2重床の場合の床レベルの調整、その他点検用マンホール、タラップ等も打ち込みか後打ちとするかも考慮し作図する。
その他ピットとしては、免震装置用ピット、雨水排水流量調整用ピツト、EVピット、防火水槽、駐 又、免震装置用の免震ピットがあります。代表的なものに積層ゴム仕様の免震装置は、11階建て以下の建物に用いられます。ブリヂストンや横浜ゴム等のメーカーで製作しています。ピット排水はポンプアップですが、二重壁は一般的には設けません。構造的荷重によって免震ゴムの厚さが異なりますので、そのベースのレベル特に注意のこと。

■基礎伏せ図
基礎部分のコンクリートを上から見下げた図面。
[チェックポイント]
・基礎と杭の納まり。
・地中梁と基礎の納まり。
・上部壁と地中梁との納まり。
・EVピットの納まり。
・.排水ピットの納まり。
・石、タイル等の納まり。
・防水仕上げの納まり。
・サッシ大型埋め込み金物の納まり。
・仮説クレーン基礎等納まり。
・仮説足場荷重等納まり。

■床伏せ図
床を上から見下ろした図面。
一般的には、最下階のみ作成することが多い。高低差が少なく、あまり複雑でない場合は基礎伏せ図に床の情報を入れて床伏せ図を省略する場合もある。また、逆に複雑な形状の場合は中間階でも作図する。

■各階見上げ図
1フロアごとにコンクリート躯体を見上げた図面。
例えば1階見上げ図は、1階の柱・壁と2階の床・梁を描く。これは、1回のコンクリート打設範囲とおなじ。また、形状の複雑な部分は断面図や詳細図を描いて、不明な点が一切無いように表現する。
目地(目地棒)や面取り(面木)、又ヌスミも詳細形状と位置を明記する。
目地には「打ち継ぎ目地」と「構造スリット目地」と「クラック誘発目地」、「水切り目地」があります。
面木は角(コーナー)の保護・保持の為に入れる他、コンクリートを左官でコテ押さえする際の定規となります。面木が無いとコテ押さえのスミとクギだけを目安に押さえますので、真っ直ぐに押さえ難くなります。
ヌスミには、サッシ廻り及び水切り、EVインジケーター、設備コンセント配管BOX等があります。
その他、打ち込み金物は、サッシやシャッターのアンカー。EV用アンカー。天井インサート。ダクトや照明等設備用アンカーやインサート。外部・内部足場つtなぎ等の仮設用アンカー。タワークレーン等のアンカーボルト等があります。
これらは躯体図一枚の図面に書くと、煩雑になり過ぎて、間違いの元になりますので、別図とすtる場合が多いです。
又、型枠ベニアも打ち放し(鏡面)・打ち放しの上ペンキ吹きつけ・タイル貼り・やりっ放し等仕上げによって、材料が変わります。これは、複雑なものは図面化して、指示する必要があります。
又、スパンクリート(ツルガスパンクリート等)・ボイドスラブ・デッキスラブ(構造デッキ・型枠デッキ)・プレキャストコンクリート・・・等々の混合躯体もあります。

■屋根伏せ図
屋根(最上階)を上から見下ろした図面。
雨水をどのように流すかわかるように、勾配レベルも明記する。

■階段躯体図
階段部分はコンクリート形状が特に複雑なので、見上げ図とは別に詳細な図面を作成する。
階段幅・階段スラブ厚さ・蹴上・踏み面・ころび・手すり・有効高さ、又 踊り場の幅・奥行き・手すりの高さ・有効開口等の仕上げを考えて設計の法的なチェックもフォローしながらの作業となる。階段関連金物としては手すり(健常者用・障害者用)・段鼻ノンスリップ・排水等、打ち込み・後付けを考慮し作図する。また段面の雨水の水たまりを考えての勾配は仕上げの左官仕事でする。設備的には照明・避難誘導照明・消防設備等。打ち継ぎ目地の意匠的な問題。又段裏の水切り目地も入れないと水アカが段裏を伝います。コーナー面木と30mmはあけて入れること。あまり近いとコンクリートがまわらず、「巣になります。」

仕上げ図
■平面詳細図
■タイル割付け図
タイル仕上の場合、タイルのサイズと目地幅を考慮し、壁面(あるいは床面)を割付け、可能な限り半端なタイルを使わないようにする。(タイルが何枚・目地が何本あるか全て表します。)

■天井伏せ図
・・・・・・などなど
その他
■外構図

コンクリート躯体図の実際
鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造の建物で、仕上材を除いたコンクリートの形状をあらわした図面で、施工図の中でも特に重要な図面。

躯体符号
コンクリート躯体図では、2次元の図面で3次元の建物を効率よく表現するために、Z(高さ)方向の寸法を楕円や円、四角などの符号の中に書いて表す。これを躯体図符号と言う。
躯体図符号は表現する内容は同じであっても、形状や表現方法が施工会社によって異なる。また、同じ施工会社でも工事担当者によって異なる場合もあるので、事前の打ち合わせでよく確認しておく必要がある。

梁符号

表現する内容は、梁記号、梁幅、梁成、上階基準線からの梁天端レベル。
また、構造寸法と増打寸法を分けて、明記する場合がほとんどで、例えば上記の「 B(梁幅)」を「左増打+構造梁幅+右増打」。又、「 D 梁成 」は、「梁下増打+構造梁成+梁天増打」。
ハンチ付きの梁の場合は、ハンチのサイズを追記する場合もある。地中梁も同様。


スラブ符号

表現する内容は、スラブ記号、スラブ厚さ、上階基準線からのスラブ天端レベル。
断熱材などの打込み材がある場合は、その厚さも明記する。

例えば、上記「 T (スラブ厚)」を「スラブ厚+断熱材厚」。
あまり多くありませんが、コンクリート金ゴテ押エの場合、そのことを明記する場合もある。

開口符号

表現する内容は、開口(建具)記号、躯体の開口有効高さ、下階基準線からの

有効開口下端レベル。
開口部の欠込み形状を明記する場合もある。(凡例で、一括して表現する場合もある。)

また、例外的に次のような開口符号を用いて、躯体の開口有効幅も表現する施工会社もある。



基礎記号



表現する内容は、基礎記号、基礎の高さ、基準線からの基礎下端レベル。
基準レベルは、掘削時の根切り底レベルを把握しやすいように基礎下端で押さえる場合が多いが、まれに、基礎上端で押さえる場合もある。


タイル割り付け図の実際

割付けは、全体が相互に関連しているので、作業に先だって明確にしておかなければならない事が多い。
これらをおろそかにして作業を進めると、多くの手戻りが発生することになる。

タイルのサイズ
タイルのサイズと標準の目地幅は、一部を除き呼称寸法だけでは決まらないので、メーカー・品番まで決定しておく必要がある。
設計図書に100角タイル・150角タイル等の呼称表記しかない場合は、打ち合せの上明確に決定しておかなければならない。
また、タイル厚さは貼り代寸法の決定に関連する。

割付けの種類
通し目地(いも目地)であるのか、馬踏目地か、その他の貼り方なのか、当然明確にしておく必要がある。
意匠的にも非常に重要な要素であるにもかかわらず、設計図書では明確に示されていない場合がある。
(あとから、「イギリス貼りだ!」と言われてもねぇ・・・)

貼り代
タイルの貼り付け工法と共に基準とする貼り代を明確にしておく。
たとえ当初設計でモルタル下地になっていても、省力化のため直貼りに変更されることもある。
貼り代が異なると壁面の長さが異なるので、割付け全体に影響する。

端数処理の基本方針
全ての面が端数無く割付け出来ることはまずない。そこで、端数をどのように処理するかの基本方針を決めておく。

とにかく切物タイルを使わない場合
目地調整を行う
貼り代の調整を行う
壁コンクリートの増打、移動等の変更によって割付け面の長さを合わせる
などなど・・・
切物タイル使用可の場合
目地調整はダメ
壁移動等の変更はダメ
切物タイルは正規寸法の2分の1以上にする
などなど・・・
実際に割付け作業を行なってみないと、どの程度の端数が出るのか解らない要素もあり、どの対処法が適切か判断するのは難しい。
また、切物タイルを使わない方針を徹底すると「対応不可能」な場合もある。
実際には、一意的な方針ではなく柔軟に対応するのが現実的である。
(その「柔軟さ」のさじ加減が難しい・・・)
たとえば、複数の対処方法をとり優先順位を決めておく場合

まず、貼り代で調整する。
貼り代の調整だけでは無理なら、壁コンクリートの増打、移動等の変更で調整する。
それでも無理なら、切物タイルを使用する。

たとえば、譲れない項目のみ明確にしておく場合

目地調整は行わない
切物タイルは使用して良いが、正規寸法の2分の1以上とする

タイルのサイズ
タイル種別により一意的にサイズが決まっているもの


45二丁掛タイル: 95(a) 45(b) 95(c) 45 (d)
二丁掛タイル: 227(a) 60(b) 168(c) 50 (d)
小口タイル: 108(a) 60(b) 108(c) 50(d)



タイルの貼り方

1.芋目地
2.うまのり目地
芋目地はシンプルで縦横に目地が通りタイ
ル貼りとしては一番オーソドックスです。

うまのり目地は、芋目地の横の並びをタイル
半枚ずらして交互に貼る方法です。アクセン
トをつけた貼り方としてよく用いられます。

3.フランス貼り
4.イギリス貼り
フランス貼りは美しく、歴史を感じさせるレン
ガ調の重厚な美術館や博物館で見かけま
す。
フランス貼りとはちょっと違った趣もあって捨てがたいのですが、フランス貼りほど見かけません。
5.網代貼り
網代張りの天井仕上げでよく見かけます。
この貼り方をタイルやブロックに応用、転用
したものです。タイル貼りとして用いられる

ことは少ないようです。


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